2005年12月26日(月) 23時09分
振り込め詐欺復活?先月の被害31億で今年最悪(読売新聞)
振り込め詐欺による被害額が11月の1か月間だけで約31億円に達し、月間では今年最悪になったことが26日、警察庁のまとめで分かった。
被害は一時、沈静化していたが、9月から再び増加。今年の被害総額は11月末までに約226億円となり、昨年(年間)の283億円に続いて2年連続で200億円を超えた。
第三者名義などの不正口座が悪用されているため、警察庁は金融庁や金融機関に対し、本人確認の徹底など一層の防止策を要請している。
月別の被害額は、昨年9月の38億9000万円をピークに減少傾向にあり、今年8月には15億3000万円まで減ったが、その後、被害件数、被害額ともに毎月増加している。
11月の場合、ガス専門商社子会社の元社員が、紳士録の架空抹消料として5億7000万円を脅し取られる事件が摘発されたが、それ以外でも、前月より3億円余り多い25億3000万円の被害があった。また、被害の半分近く(13億5000万円)を占めるおれおれ詐欺は、ターゲットを富裕層に絞り込むなど手口が巧妙化しているという。
警察庁によると、今年上半期(1〜6月)、全国の警察が摘発した1101件の振り込め詐欺事件に使われた口座は1800あったが、うち第三者、架空名義は計1753に上った。上半期に被害にあった事件で使われた口座のうち約38%は、口座転売などを禁じた改正本人確認法施行(昨年12月)後に作られていた。
口座が依然、ヤミ売買されている実態に、警察庁は金融機関などに対し、本人確認とともに、犯人側に渡る現金を少なくするため、現金自動預け払い機(ATM)の利用限度額の引き下げなどを要請している。
(読売新聞) - 12月26日23時9分更新
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