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専門家は「建物全体の耐震性に影響を及ぼしかねない」と指摘。姉歯元建築士の偽造に加えて、木村建設側が手抜き工事をした可能性が浮かんだことで、さらに強度が弱められていた疑いが強まった。
この問題を追及していた下条みつ衆院議員(民主党)が入手した施工図などから判明した。
スリットは、地震などの際に、柱と壁が押し合って、せん断破壊されるのを防ぐための遊び部分として設けるすきま。
姉歯氏作成の構造図では、マンション一階の壁の二十カ所にスリットが入っているのに対し、施工図では半分の十カ所に入っているだけだった。配置もほとんど異なっていた。
下条議員は今月十四日行われた国会の証人喚問で、木村建設の篠塚明・元東京支店長に構造図と施工図に食い違いがあることを指摘。篠塚元支店長は食い違いを認め「作図のミスがあったと聞いている」と答えた。
木村建設側は後に書面で回答を寄せ、スリットについては触れず、施工図の鉄筋量が構造図よりも少ないとした上で「実際の鉄筋工事では、構造図に基づいて配筋している」と回答している。
構造図と施工図とを見比べた構造設計の専門家は「施工図では、明らかに壁がもろくなる。現場での手抜き工事のやり方だ。簡単でコストも削減でき、工事費が安くなるが、壁にひび割れができる上、耐震性にも影響を及ぼしかねない」と話している。
同マンションは耐震強度が基準のわずか15%しかなく、発覚した姉歯氏の偽装物件の中でも最低ラインだった。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sei/20051222/mng_____sei_____001.shtml