2005年12月16日(金) 23時01分
毎日新聞社に賠償命令=輸血ミス報道で名誉棄損−大阪地裁(時事通信)
輸血ミスで患者を死亡させたとの印象を与える記事で名誉を傷つけられたとして、奈良県香芝市で東朋香芝病院を経営する医療法人気象会が毎日新聞社と記者を相手に、2000万円の慰謝料などを求めた訴訟の判決が16日、大阪地裁であった。横山光雄裁判長は請求の一部を認め、毎日新聞側に100万円の支払いを命じた。
判決によると、同病院は1998年12月、血液型O型の女性患者に誤ってA型の血液を輸血。患者はその後いったん症状が安定したが、99年11月ごろ感染症を発症し、翌12月に死亡した。
毎日新聞記者は患者の遺族や病院に取材。同社は2000年4月24日付夕刊に「点滴・輸血、連続ミス 奈良の病院 1年後に患者死亡」との見出しで記事を掲載した。
横山裁判長は「記事は異型輸血と患者死亡に因果関係があるかのような印象を読者に与える。こうした記事を執筆、掲載した点で不法行為が成立する」とした。
(時事通信) - 12月16日23時1分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051216-00000181-jij-soci