悪のニュース記事

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2005年12月14日(水) 00時00分

ネット取引にご用心 東京新聞

 インターネットは大変便利な手段である。瞬時にして世界中から情報を集められるし、いろいろな取引にも利用できる。

 とりわけ最近、人気があるのが、ネット上で商品を競りに出すネットオークションだ。

 私も先日、本のネット通信販売で知られるA社のネットオークション・システムを利用して、手持ちの本を売りに出した。定価千四百五十円のものを九百五十円で売りに出したのである。一度読んだだけなので、新品同様だった。

 売りに出した二日後には買い手が見つかった。ネット取引の妙味は、ネット上で瞬時に売買契約が成立することである。

 ただ、便利なのはここまでだった。

 契約は成立したものの、それを完全に履行するには、本を相手に送らなければならない。それは、ネットで瞬時に、というわけにはいかないのだ。

 結局、私は郵便局の冊子小包を手段に選んだ。配達の記録が残る簡易書留、配達証明などや、民間の宅配便を利用すれば、送料が高くなり、採算が合わないからである。

 しかし、本は相手に届かなかったらしく、クレームがきた。郵便局に調査を依頼したものの、要領を得なかった。万に一つどころか、百万に一つもない、と思っていたことが起きたのだ。

 しかも、冊子小包は郵便局側のミスで不着になっても、補償が得られない。実に不条理なシステムだ。結局、A社の補償制度を利用して、A社から相手に返金してもらったが、後味は極めて悪い。

 今後しばらくは、ネットオークションも冊子小包も、利用したくない気分である。

    (川北隆雄)


http://www.tokyo-np.co.jp/00/ronsetu/20051214/col_____ronsetu_000.shtml