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委員会は午前九時三十分に開会。林幹雄委員長による総括的尋問などで姉歯氏は、篠塚氏との打ち合わせで「鉄筋量を減らさなければ、仕事を一切出さないということでした」と圧力をかけられたことを証言。当時、木村建設の仕事が90%ぐらいを占めており「生活のため、やむを得ずそうなった」と述べた。
篠塚氏に法令違反の認識があったかどうかについては「私が『これ以上できません』と言ったのは、そういう(法令違反という)意味が含まれているので、認識はあったと思う」と明言。鉄筋量の削減について「例えば百キロを六十キロと具体的な数字を示されたことがある」と述べた。
偽装した物件は「六十件前後だったと思うが、はっきりと分かりません」と述べ、コンピュータープログラムに、地震の際にかかる力を過小に入力する手法を用いたとした。姉歯氏は「単純な内容だったため民間の確認検査機関に出した時点ですぐにばれると思っていた」と審査のずさんさを繰り返し指摘。検査機関にイーホームズ(東京都新宿区)を選んだ理由として「審査が通りやすい」「(書類を)見ていないというのが実情だったと思う」と述べた。
さらに、篠塚氏から要求され、架空の請求書を「七回ほど、総額二百万円前後」渡したことも明らかにした。
「池上」は鉄筋コンクリート九階建て。建築主はヒューザー(東京都千代田区)で一九九九年完成。国土交通省のまとめでは偽装物件として把握されていない。
姉歯氏の尋問は午前中で終了。午後からは木村建設の木村盛好社長(73)と篠塚氏を二時間、同社施工のホテルで開業指導などをしていたコンサルタント会社「総合経営研究所」(総研、千代田区)の内河健所長(71)も二時間、尋問。
木村、篠塚両氏はともに偽装への関与を否定。篠塚氏は姉歯氏への圧力について「偽装に関しては一切ない。鉄筋減については法律内で経済効果の話はしたが、強く圧力をかけた認識はない」と述べた。
■姉歯証言ポイント
▼偽装は一九九八年ごろから計約六十件で、最初は「グランドステージ池上」。ホテルが中心だったが、二〇〇三年ごろからはマンション
▼鉄筋を減らせとの指示に「法律に触れるという意味で、これ以上できない」と何度も言った
▼イーホームズは審査が通りやすく(書類を)見ていないのが実情
▼木村建設の元東京支店長は法令違反の認識が十分あったと思う
▼四、五年以上前、総合経営研究所のセミナーで講師をした。内河健所長と会ったことはある
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sei/20051214/eve_____sei_____002.shtml