2005年12月05日(月) 20時16分
<シックハウス>マンションの売買代金返還命令 東京地裁(毎日新聞)
購入した分譲マンションでシックハウス症候群となり居住できないとして、東京都内の40代の夫婦がマンションの販売業者に代金返還などを求めた訴訟で、東京地裁は5日、業者側に4791万円余の支払いを命じる判決を言い渡した。原因とされる化学物質ホルムアルデヒドの発生源について、杉浦正樹裁判官は「建物の建材に求めるほかない」と指摘。原告側代理人の弁護士によると、シックハウスを理由に売買契約の解除を認めた判決は初めて。
判決によると、夫婦は03年5月、台東区内の新築マンションを不動産販売会社「ベル・アンド・ウイング」(港区)から4350万円で購入。同7月に家財道具を搬入したが、頭痛などがして住むことができなかった。
同社はパンフレットで「ホルムアルデヒドの放散量が少ない建材を使っている」と記載していたが、判決は「保健所の測定によって、国が定めた基準(室内の空気1立方メートル当たり0.1ミリグラム以下)を相当程度超えていたと推認される」と指摘。同社に手数料や引っ越し費用などを含めた代金の返還を命じた。【武本光政】
(毎日新聞) - 12月5日20時16分更新
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