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2005年12月04日(日) 00時00分

未公開株トラブル 仲介者の告訴検討 宮城の投資家河北新報

 北海道などの企業が発行した未公開株をめぐるトラブルで、株を購入した宮城県内の投資家が4日までに河北新報社の取材に応じ、公開手続きを担当するとして、購入の仲介者が挙げた証券会社から「一切関係ない。名前を出され迷惑している」と回答されるなど、不自然な点が多いことを明らかにした。投資家は「数カ月後に上場するという話に乗り、借金してまで数百万円を投じた。借金だけが残り、生活はもう滅茶苦茶」と後悔の念を深め、「最初からだますつもりだったとしか思えない」と、仲介者らを詐欺容疑などで告訴することを検討している。

 投資家は2002年秋に、宮城県内の男性から未公開株の購入を持ち掛けられた。借金までして数百万円を投資したのは、「来年6月には上場し、買い値の5倍にはなる」との触れ込みを信用したからだと言う。
 疑いを挟まなかったのは、仲介者から「内々の話だが、監査法人の監査が終了次第、上場できる」として、上場予定先の市場と担当の証券会社を具体的に教えられたからだと振り返る。

 しかし、上場は実現せず、株を発行した企業は株の買い取りにも応じないため不信感を強め、証券会社に事情を説明した上で、回答を求めると「その企業からは何の連絡もない。一切無関係」などと言われた。企業側からは監査についても報告がなく、監査が実際に行われたのかも分からないという。

 「数カ月の予定が3年以上にもなり、利息の返済に追われる始末。新たに巻き込まれる人が出ないようにするため、自分の窮状を知ってほしい」と取材に応じた理由を語った。

 未公開株の購入者には5000万円以上投資した会社役員、約300万円分を買った地方政界関係者も含まれ、企業側は「20億円以上集まった」などと話しているという。

 別の投資家も「数百万円を投資したが、今では作り話に引っ掛かったと冷めている。弁護士と法的措置を検討している」と刑事、民事両面から責任を追及する考えだ。

◎個人投資家へ注意呼び掛け 金融庁

 未公開株をめぐるトラブルが多発している事態を受け、金融庁は4日までに、個人投資家に注意を呼び掛ける文書をホームページに掲載した。
 未公開株に関し、(1)「上場間近で大もうけができる」との話を信じて購入し、預かり証を渡されたが、株券は届かないため、株券発行会社に問い合わせたら「上場予定はない」と言われた(2)「今年の秋に上場する」と勧められて購入し、株券の名義書き換えを要求したが応じてもらえない。株券発行会社からは「上場予定はない」と回答された—などのトラブルが多数寄せられているという。
 金融庁は「上場予定と偽って勧誘するなど詐欺的な例が多発している」として、「上場間近で値上がり確実」との説明をうのみにするのは、非常に危険と強調。悪質な例は警察に情報提供しているという。

http://www.kahoku.co.jp/news/2005/12/20051205t13032.htm