2005年12月01日(木) 17時25分
リフォーム詐欺:容疑で会社社長を逮捕、従業員に契約を指示−−徳島東署 /徳島(毎日新聞)
徳島市八万町の住宅リフォーム会社「ユービック」元従業員らによるリフォーム詐欺事件を捜査していた徳島東署は30日、同社社長の吉岡友和容疑者(29)=同市昭和町8=を詐欺と特定商取引法違反(不実の告知)の疑いで逮捕した。悪質リフォーム事件で、被害者と直接的な接点のない社長が逮捕されるのは全国的にも珍しく、同署は会社ぐるみによるリフォーム詐欺の疑いが強まったとみて、事件の全容解明を急いでいる。
調べでは、吉岡容疑者らは昨年2月と今年3月、元所長の福本恭史被告(24)=詐欺罪などで起訴=らと共謀して従業員に指示。徳島市内の無職女性(73)と那賀川町内の無職女性(63)から、実際には必要のない耐震補強工事などの契約を取り付け、代金として計約78万円をだまし取った疑い。
同社での営業の指導は「ロールプレーイング」(役割実演)と呼ばれる方法で行われたことが判明しており、吉岡容疑者らは「基本トーク集」などと呼ばれるだましのマニュアルを作成。契約を取る際の顔の表情まで細かく指導しており、「もっと(顧客を)びびらさんとあかん」などと従業員をしかることもあったという。
吉岡容疑者と福本被告は県内の別のリフォーム会社で勤務経験があり、顧客の勧誘法は吉岡容疑者ら上層部の指導によって営業員に徹底されたとみられる。同署はこうした指導などが詐欺の共謀にあたると判断し、逮捕に踏み切った。調べに対し、吉岡容疑者は「所長と従業員に任せていたので、自分は知らない」などと容疑を否認している。【小野沢健一】
12月1日朝刊
(毎日新聞) - 12月1日17時25分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051201-00000190-mailo-l36