2005年11月30日(水) 02時39分
松下製石油温風機 長野で死者 経産省、「緊急回収」を命令(産経新聞)
松下電器産業は二十九日、欠陥があるため点検、回収を進めている石油温風機が、今月下旬に不完全燃焼を起こし、長野県上田市で二人が一酸化炭素(CO)中毒になった、と発表した。一人が死亡し、もう一人は現在も重体で入院中という。
この事故を含め今年に入って、福島や長野で計四件、九人がCO中毒になっており、経済産業省は消費生活用製品安全法に基づく初の緊急命令を出し、松下電器に対して、回収修理を急ぐとともに周知の徹底を指示した。
この日大阪市で記者会見した林義孝専務は「緊急命令を厳粛に受け止めている。このような事故が再発し、おわびする」と謝罪。責任問題については明言を避けた。松下電器によると、約十五万台の点検、回収対象のうち十万台弱の持ち主が判明しておらず、今後、新聞広告やテレビCMで注意を呼び掛けるほか、利用者の多い北海道、東北、長野で周知活動を強化するという。
問題の温風機は、昭和六十年から平成四年までに製造したFF式石油温風機と石油ヒーター計二十五機種。空気を送るゴム製ホースが老朽化でひび割れし、不完全燃焼を起こす恐れがあり、今年四月に点検、部品交換の必要があるとして公表していた。
(産経新聞) - 11月30日2時39分更新
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