悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2005年11月26日(土) 00時00分

イーホームズ評判、姉歯にも「甘いから」とナメられZAKZAK

大半が公務員OB

 【ズサン】

 国交省が24、25の両日、イ社に立ち入り検査した結果、10階建て以上の物件98件のうち、少なくとも9割の89件で建築基準法が定める所定の検査をしていなかったことが分かった。検査対象は姉歯事務所が関与した以外の物件だった。

 イ社の担当者は「国交省認定の計算プログラムが使われていたので大丈夫だったと思った」と弁明しているという。

 また、イ社に所属している22人の確認検査員の大半が、自治体の建築検査部門で審査業務を経験した公務員OBだった。

 【断然早い】

 「とにかく早いんですよ。区役所だと2カ月近くかかる検査を、1週間で終わらせることもあった」。イ社の元請だった都内の中堅デベロッパーに勤めていた女性(28)は、こう証言する。

 女性によると、イ社は自治体などの検査とは異なり、書類を提出する前に担当者と細部にわたり打ち合わせを行えるため、検査期間を短縮できたという。

 「決算前にマンションを入居者に引き渡さなければお金は入ってこないので、建設主としては早いほうがいい。他の民間確認検査機関に比べても、断然早いというのは業界では有名だった」(女性)

 【売り上げ倍増】

 イ社は確認検査業務の民間開放が実質的に始まった平成11年に設立。14年11月に建築確認や完了検査を行う確認検査機関として、国交相から指定を受けた。

 大手民間信用調査会社によると、資本金は約1億3000万円で、売上高は右肩上がり。17年3月期の決算では、売上高が11億円で、1年前の同時期と比べてほぼ倍増していた。

 姉歯建築士が偽造したマンションやホテル計20棟や、偽造の疑いが濃厚な別のホテルも担当。姉歯建築士自身も国交省の聴聞会で「まさか検査に通るとは思わなかった」「検査が厳しいところと甘いところがあり、甘いところに出した」などと、イ社の“甘〜い体質”を告白している。

 別のマンション業界関係者も、「担当者が書類の管理をきちんとせずに、手続きが遅れることがあり、いい加減な会社だと思ったこともあった」といい、検査も信用できなくなって、別の検査機関に依頼するようになったという。

 【審査は適正】

 姉歯問題でイ社は建築確認では偽造を見抜けず、10月の内部監査で偽造を発見、同省に報告したとしている。姉歯建築士が必要書類を添付していないのに検査を通過させるなどの不備を認めており、同省は適切な検査をしていれば偽造を見抜けたとみて、指定の取り消しを含む処分を検討している。

 藤田東吾社長(44)は「偽造を見逃した結果責任はあるが、審査のやり方そのものは適正だった」とコメントを出しているが、不正を未然に防げなかった責任はあまりにも大きい。

ZAKZAK 2005/11/26

http://www.zakzak.co.jp/top/2005_11/t2005112602.html