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2005年11月23日(水) 00時00分

虚偽説明でグローバリー元支店長ら5人逮捕 中日新聞

 商品先物取引大手「グローバリー」(本社名古屋市東区)の商品取引所法違反事件で、愛知県警生活経済課と中署などは二十二日、取引を請け負うため顧客にうその説明をしたとして、同法違反(偽計)容疑で、元札幌支店長の無職田中隆容疑者(36)=さいたま市北区=ら出先の幹部や営業マンら五人を逮捕した。同法違反の偽計を適用して先物取引会社を立件するのは全国初。同課は顧客にすべての資金をはき出させる“客殺し”と呼ばれる手口の解明を進める。

 逮捕されたのはほかに、元同支店営業課長の会社員白藤友啓(28)=埼玉県戸田市、元大阪支社営業課長の嶋田秀幸(33)=大阪市城東区、元同支社営業係長の会社員藤原誠(28)=埼玉県川口市、元同支社営業主任の太田慎一(27)=大阪市旭区=の四容疑者。嶋田、太田両容疑者以外はグローバリーを退職している。

 調べでは、白藤容疑者は、同社陸上部所属の野口みずき選手(27)がアテネ五輪出場を決めた後の昨年四月十二日ごろ、北海道静内町の無職男性(34)に「職員がオリンピックに出ることから当社の注目度が上がる。お客さんに利益配分する。マイナスを大きく出されているお客さんを対象に利益をつくっておつけする」などと、利益配分の予定がないのにうその説明をして取引を勧め、約四百八十万円を支払わせた疑い。男性は同社との取引で計約六百五十万円の損をした。

 他の容疑者は、二〇〇三年七月から昨年九月にかけ、預託金返還や取引終了を申し出た北海道や近畿地方の顧客三人にそれぞれ「(過去の取引で得た)利益の二割を(税金で)持って行かれる」「このままでは取引を終了できないかもしれないが、新たに資金を投入することで終了できる。食肉用若鶏の取引を開始する」とうそをついて強引に取引を勧め、約百三十万−約二百万円を支払わせた疑い。三人は同社との取引で計約六百五十万−約二千六百万円の損をした。

 全員容疑を認めている。

 同課の調べで、〇三年一月から今年九月までに同社を通じて取引した顧客約七千二百人のうち約85%が損をし、平均損失額は約四百万円。総額は二百四十五億円で、同社はこのうち手数料百七十五億円を得ていた。利益を出した顧客の平均利得は百三十九万円、総額は十四億円だった。


http://www.chunichi.co.jp/00/sya/20051123/mng_____sya_____001.shtml