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2005年11月22日(火) 03時05分

耐震強度偽装、新たに都内のホテルも読売新聞

 マンションなどの耐震強度の偽装問題で、京王電鉄は21日、東京都品川区にあるホテル「京王プレッソイン五反田」の構造計算書にも偽造が見つかったとして、同日から営業を中止した。

 同ホテルは、姉歯建築設計事務所(千葉県市川市)が書類偽造を認めた1都2県の計21棟には含まれていない。

 千葉県の調べでは、同事務所は過去10年間に22都府県で計194件の構造設計にかかわっており、偽造物件がさらに広がる可能性がある。国土交通省や各自治体は今後、問題の21棟以外についても、詳細な調査を行う方針だ。

 偽造が新たに見つかったのは、京王電鉄の子会社が運営する「京王プレッソイン」4号店の五反田店(172室)。すでに判明している強度偽装マンションなど7棟の施工を請け負っていた建設会社「木村建設」(熊本県八代市)が施工し、姉歯事務所が構造計算の下請けに入っていた。

 同ホテルチェーンをめぐっては、すでに茅場町店(中央区)で構造計算書の偽造が発覚。京王電鉄は18日、同店の営業を中止するとともに、チェーン展開している7店舗すべてについて、大手設計事務所に点検を依頼した。

 その結果、五反田店の構造計算書にも、茅場町店と同様、地震などで建物にかかる外力の値を改ざんした建築基準法違反が見つかった。実際の耐震強度については「結果が出次第、公表する」としている。

 両店舗以外の東銀座、神田、池袋、新宿、大手町の5店舗については、数値の改ざんなどは見られなかった。

 一方、千葉県は21日、姉歯事務所が関与していた194件の情報を関係自治体に提供した。このうち、マンションなど共同住宅は89件。ホテルが数件あり、寺院や鉄塔などもあったが、残りの大半は個人住宅だった。同事務所は1990年に開設されたが、95年以前の記録は残っていなかった。

 22棟目の偽造が明らかになったことについて、国土交通省住宅局では「大変深刻な問題」と受け止めており、早急な情報収集や地元・品川区と協力した事実解明に努める方針だ。

 営業中止した五反田店には、21日も119人の予約があったが、他店舗や周辺のホテルに宿泊を振り替えた。京王電鉄では「偽造の手口が同じなので、(茅場町店と)同等の危険が考えられる。お客様の安全を優先し、営業休止を決めた」と話している。
(読売新聞) - 11月22日3時5分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051122-00000001-yom-soci