2005年11月21日(月) 16時25分
耐震計算偽造:施主説明、入居者移転の方針−−船橋・湊町中央ビル /千葉(毎日新聞)
市川市の姉歯建築設計事務所による構造計算書偽造問題で20日、耐震性が問題視されるマンション「湊町中央ビル」(船橋市)の入居者移転の方針が明らかになった。一方、同ビルの処置は決まっておらず、船橋市が同日開いた付近住民への説明会でも、不満が続出。住民対策の遅れは改善されないままだ。
移転に関しては同日、同ビル施主の「サン中央ホーム」(船橋市)がチラシで入居者に説明。既にサン社物件への移転を決めたという会社員、平田尚彦さん(27)は「今回の問題は国に責任があると思っているから、国が移転先を用意すべきだ」と語った。
一方、周辺住民への対応について、同社は「建物の耐震性のデータが出て、取り壊すか上階を削るかなどの対応策が見えた段階で、きちんと説明したい」としており、未定のままだ。
同ビルがある湊町連合自治会第八自治会の住民説明会では、市側は、国土交通省からの情報を元に「このまま自然に倒壊することはない」などと説明。住民側が「補強するのか、壊すのか。違法建築物を市としてどうするのか」と詰め寄ると、市側は「民間で所有しているので、すぐに答えは出せない。(所有業者には)どう対処するか決めるように指導する」と答えるにとどまった。【中川紗矢子、倉田陶子】
11月21日朝刊
(毎日新聞) - 11月21日16時25分更新
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