2005年11月19日(土) 10時11分
耐震偽造 国交省が関係地方自治体と初協議(毎日新聞)
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国交省で行われたイーホームズの記者会見=18日午後4時、手塚耕一郎写す |
千葉県市川市の姉歯(あねは)建築設計事務所による耐震構造計算書の偽造問題で、20棟の建築確認をした国指定の民間検査機関「イーホームズ」(東京都新宿区)が設計書をチェックする際、国土交通省の法令で義務付けられた必要書類が添付されていないにもかかわらずそのまま通していたことが18日、分かった。同省は検査がずさんで偽造を見抜けなかったのではないかとみて、建築基準法違反の可能性も含め同社から詳しく事情を聴く。
また同事務所が、これまで明らかになった21棟以外に、過去5年間で90棟の構造計算を行ったとみられ、同省は姉歯秀次・1級建築士(48)が登録している千葉県に対し、21日までに全物件リストを関係自治体に情報提供するよう要請した。
国交省によると、イー社は省令で定められた認定書や指定書と呼ばれる書類を姉歯建築士が付けず、認定番号も付けていなかったのに、構造計算書を承認していたという。しかし、これら書類の添付は同法省令で規定。書類添付がない場合は、検査過程の省略はできず、計算書の詳細を改めてチェックする必要があるとされる。
同社は「不添付を指摘しなかったのはミスでまずかったが、形式的なことで審査の本質は問題ない」と主張している。
国交省は18日、関係の1都2県の15自治体との連絡協議会を開催した。【長谷川豊】
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こうした問題の発覚で、国交省は、居住するマンションの耐震構造などについて不安のある人に対し、住んでいる区、市などの行政機関の建築指導部局に相談するよう呼びかけている。
(毎日新聞) - 11月19日10時11分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051119-00000012-maip-soci