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2005年11月18日(金) 00時00分

タミフル服用 日本人死亡は12人 米当局 因果関係の特定困難 東京新聞

 【ワシントン=小栗康之】米食品医薬品局(FDA)は十七日、インフルエンザ治療薬「タミフル」を服用した複数の日本人が死亡した問題について、死亡者は十二人でタミフル服用との因果関係を特定するのは難しいとの報告をまとめた。

 FDAによれば、死亡したのはすべてが日本人の子どもと説明。十二人の内訳は四人が突然死、四人が心停止のほか、肺炎、窒息、膵炎(すいえん)が各一人。もう一人は自殺との見方を示している。

 また、幻覚、異常行動など精神神経的な症例が三十二件あったことを示し、「極めて問題」とも指摘。

 そのほとんどが、投薬ガイドラインが米国とほぼ同じ日本での症例だったと説明し、「なぜ、日本の子どもに精神神経的な症例が出るのか分からない」としている。因果関係については他の医薬品の併用状況など、細かい情報がないため、現段階では判断できないとしている。

 FDAとしては今後、製造元の製薬会社ロシュ、日本の厚生労働省などにさらなる情報提供を求めた上で、調査を進める方針。

 タミフルは鳥インフルエンザ感染者の治療に効果があるとされている。

■「服用との関係きわめて薄い」 厚労省

 FDAがタミフル服用後、日本で死亡した子ども十二人の事例を公表したことについて、厚生労働省は「いずれも服用との因果関係はきわめて薄い」と否定的な見方だ。

 同省には服用後に子どもが死亡したケースとして、男子中学生=当時(14)=が自宅マンションから転落死したケースなども含め、計十三例が報告されている。しかしこれらの事例では、肺炎などインフルエンザの症状があったり、ぜんそくなどほかに何らかの病気を抱えていたことも判明しているという。

 中垣俊郎安全対策課長は「FDAから照会は受けたが、(把握している事例は)副作用が原因で死亡した可能性はきわめて低い」としている。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/kok/20051118/eve_____kok_____005.shtml