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2005年11月17日(木) 16時20分

BSE:米国・カナダ産牛肉輸入再開へ 安全性確保に質問集中、前橋で講演会 /群馬毎日新聞

 ◇内閣府食品安全委・小泉委員が講演
 政府が年内にも米国産、カナダ産牛肉の輸入再開を決める見通しとなったことをめぐって、県は16日、内閣府食品安全委員会の小泉直子委員(65)を招いた講演会「第13回食品安全語部の会『BSE問題の行方』」を前橋市内で開いた。約130人が参加。小泉委員は「米国などが示す輸出条件が順守されることが安全性確保の前提」と強調した。参加者からもこの点に質問が集中し、輸入再開への県民の不安感が浮き彫りになった。
 同委のプリオン専門調査会が10月末、「生後20カ月以下の牛から脳などの特定危険部位を除く」との輸出条件が守られれば、米国産、カナダ産の牛肉は「国産牛肉とのリスクの差は非常に小さい」との答申案をまとめたが、輸入再開を疑問視する声は根強い。
 講演で小泉委員はBSEをめぐるこれまでの経緯やリスク評価について説明。その中で再三にわたり、米国やカナダで輸出条件が守られているかどうか、実効性や順守状況について政府が検証する必要性に触れた。
 質疑で、県北西部の農協関係者が、米国の牧場での経験から「5000頭ぐらいいる牛が自然交配する飼育方法が主流で、いつ生まれたかを特定するのはほとんど不可能」などと輸出条件順守の実効性を疑問視する意見が相次いだ。こうした声に対し小泉委員は「実効性を担保するのは国。農林水産省や厚生労働省が現場に行ってしっかりと見てほしい。最初の輸入量は(禁止前の)4割程度になるのではないか」と述べた。【山田泰蔵】

11月17日朝刊
(毎日新聞) - 11月17日16時20分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051117-00000085-mailo-l10