2005年11月17日(木) 00時24分
クレジット詐欺、ネットで深刻化 - オンラインショッピング専用カードで対策(MYCOM PC WEB)
英国におけるカード決済の共同機関となるAPACS(Association for Payment Clearing Services)は、英国内の今年上半期のクレジットカード詐欺などに関する調査報告書の発表を行った。全体的な被害額は減少しているものの、オンライン分野の詐欺被害は増加の一途をたどっている。
同報告書によると、英国における今年上半期のクレジットカード関連犯罪の被害総額は約UK2億1,940万ポンド。前年同期の被害総額は約UK2億5,260万ポンドとされており、1年間で13%の減少が見られたことの意義は大きいとの見方も示されている。例えば、盗まれたり、紛失したりしたクレジットカードを悪用されて生じた被害の額は、昨年上半期の約UK6,050万ポンドから27%減少して、今年上半期は約UK4,430万ポンド。現在、英国内では、ICチップを搭載したクレジットカードの普及に力が入れられており、暗証番号入力による本人確認が功を奏してきていると、APACSは分析する。
しかしながら、オンラインショッピング・テレフォンショッピング・通信販売など、実際に店頭などでクレジットカードを提示することなくカードが悪用されてしまう「Card-Not-Present(CNP)」分野においては、今年上半期の被害額は約UK9,060万ポンドに達したとされる。前年同期の約UK7,020万ポンドと比較して、29%増になっているという。その中でも、今年上半期にインターネット上でクレジットカードを悪用されて生じた被害額は、約UK5,800万ポンド(前年同期比5%増)に上るとされた。
APACSのCorporate Communications部門を率いるSandra Quinn氏は「オンラインでのクレジットカード利用が非常に増加していることを考えれば、インターネット上でクレジットカードを悪用されてしまって生じている被害の額は、オンラインカード決済全体のわずか一部に過ぎない。しかしながら、これからクリスマスにかけて、オンラインでクレジットカードを利用する時には、ぜひとも十分な対策を講じた上で利用することを心がけてほしい」とコメントした。
なお、APACSが提唱する対策の中には、オンラインショッピング専用など、インターネット上のみで利用するクレジットカードを、通常のカードとは別に持つことで、被害を最小限にとどめることを試みるように推奨されている。
(湯木進悟)
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APACS
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(MYCOM PC WEB) - 11月17日0時24分更新
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