2005年11月13日(日) 00時09分
タミフル服用後2少年が異常行動死、関連は?(読売新聞)
インフルエンザにかかった10代の男性2人が、治療薬「タミフル」(リン酸オセルタミビル)の服用後に異常な行動で事故死したことがわかり、NPO法人「医薬ビジランスセンター」(大阪市)理事長の浜六郎医師(60)が12日、津市で開かれた日本小児感染症学会で報告した。
タミフルは重大な副作用として、まれに異常行動や意識障害などが報告されているが、今回報告された異常行動との関連は不明。小児科医からは「インフルエンザ脳症で異常行動が起きた疑いもある」との指摘もある。
浜医師によると、岐阜県内の男子高校生(当時17歳)が昨年2月、タミフル1カプセルを服用、約4時間後にパジャマに素足で家から出て、近くの道路のガードレールを乗り越え、トラックにはねられ死亡した。
今年2月には、愛知県内の男子中学生(当時14歳)が1カプセルを飲んだ約2時間後に、自宅マンション前で全身打撲で死亡しているのが見つかった。9階の手すりに指紋が残っており、ここから転落したとみられる。
厚生労働省の昨年6月の集計では、服用した14人が幻覚や異常行動、意識障害などを訴えており、同省は医療機関に注意を呼びかけていた。厚生労働省は「副作用との関連は否定できない」としている。
子どものインフルエンザに詳しい横田俊平・横浜市大大学院教授は「意識障害から来る異常行動は、インフルエンザによる脳炎・脳症の症状でもあり、発表された事例もそれに含まれるのではないか。タミフルの副作用とまでは言いきれない」と話している。
(読売新聞) - 11月13日0時9分更新
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