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2005年11月11日(金) 00時00分

メディアの連携強化を 新聞協会が検証報告 東京新聞

 日本新聞協会編集委員会は十日、全国の報道機関が集団的過熱取材(メディアスクラム)回避を目的とした過去三年間の取り組みを検証する報告書をまとめた。「メディアの違いを超えた横断的な取り組みと、記者教育の徹底が不可欠」とした上で、報道側の取り組みが当事者らから「一定の理解が得られつつある」と分析している。 =要旨<9>面

 日本新聞協会は二〇〇一年十二月、「嫌がる当事者らへの強引な取材は行わない」などとする見解を公表。〇二年以降、各地にメディアスクラム防止の協議機関が設置され、報告書は協議機関への調査結果を集約した。

 報告書によると、記者クラブや支局長会で構成する協議機関は四十七都道府県すべてに設置。対応窓口を一本化しているのは十三道府県で、専用電話を設置している県もあった。十七都府県で協議機関が実際に対応し、協議機関以外の組織が対処した例も十六都道府県。双方を合わせると、二十八都道府県(重複除く)で対応事例があった。

 具体的には、北朝鮮による拉致被害者や家族取材、イラクでの邦人人質事件取材、事件事故の被害者の葬儀取材などの事例が報告された。

 報道側の対応は(1)節度と良識ある取材の申し合わせ(九都府県)(2)代表取材形式にした(六県)(3)本人や代理人に定期的に会見を開いてもらうかコメントを発表してもらう(十二道県)−など。

 その結果、取材対象者から感謝のコメントが寄せられた例などがあったといい「一定の肯定的な反応があったことがうかがえる」としている。

 今後の課題として、地元メディア以外の雑誌、テレビとの調整や連携を進めるため、在京キー局など民放局の協議機関への加盟促進や、民放連や雑誌協会との意見交換の提案を確認した。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20051111/mng_____sya_____006.shtml