2005年11月09日(水) 17時25分

リフォーム詐欺：会社元所長逮捕　不要工事で４６万円詐取容疑−−徳島東署　／徳島（毎日新聞）

　地震対策を口実に、実際には不必要な住宅の基礎補強工事を高齢者に契約させたリフォーム詐欺事件を捜査している徳島東署と県警生活環境課は８日、徳島市八万町の住宅リフォーム会社「ユービック」の元所長、福本恭史容疑者（２４）＝同市八万町＝を、詐欺と特定商取引法違反（不実の告知）の疑いで逮捕した。
　調べでは、福本容疑者は今年３月、同市内の会社員男性（５１）方を訪れ、「土台の柱がずれている。私は大工をしていたので見れば分かる」「このままだと地震がきたら倒壊する」などとうそを言い、実際には必要のない補強工事を契約させ、代金として４６万２０００円を振り込ませた疑い。
　工事は床下にＬ字型の金具を取り付ける簡単な内容で、耐震効果はほとんど無く、実際にかかった費用も１０万円程度だった。福本容疑者は「だまして契約を取ったのではない」などと、容疑を否認しているという。
　同署は先月２５日に同社を家宅捜索した際、顧客名簿などを押収し、新たな被害者を確認した。ほかにも数人が同様の被害に遭ったとみられ、被害金額はさらに増える見通し。福本容疑者は従業員に指示を出す立場だったとみられ、県警は会社の実態解明を急ぐ方針。
　同社を巡っては、元従業員３人が詐欺容疑などで逮捕され、従業員同士で被害者をだます手口の「訓練」をしていたことなどが明らかになっている。【小野沢健一】

１１月９日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051109-00000266-mailo-l36