2005年11月08日(火) 15時17分

＜悪質リフォーム＞幸輝　支店閉じ証拠隠滅？（毎日新聞）

　大手住宅リフォーム会社「幸輝」（大阪府吹田市）のリフォーム詐欺事件で、東京支店（大田区）に埼玉、千葉両支店の資料がこん包され、野積みされていたことが埼玉県警の調べで分かった。同社は、埼玉県富士見市の認知症の老姉妹の被害が発覚した後の６月以降、埼玉、千葉両支店を閉鎖していたという。老姉妹の被害が発覚したため、首都圏の支店を閉鎖し証拠隠滅を図った可能性もあるとみて、埼玉県警は組織的な関与も調べる。
　県警生活環境２課などは７日、東京支店から段ボール箱約５０箱分の契約資料、パソコンなどを押収し、リストを作成中。だが、税務申告などに用いる経理書類が乏しく、リフォーム用資材の在庫もほとんどなかったという。また、支店の近所の住民が「１０月ごろ、トラックで何かを運び出していた」と証言しており、移転準備をしていたとみられる。
　幸輝本社は「コメントできないし、する必要もない」としている。
　一方、県警は８日、詐欺などの疑いで逮捕した▽元同社埼玉支店営業管理課主任、白石友一（３７）▽元同営業部係長、上条（うえじょう）陽介（２７）の両容疑者をさいたま地検に送検した。
　調べで、昨年１０月１０日、同県上尾市の無職男性（７１）と屋根裏補強工事を契約した際、見積もりで約５５万円を提示し「高い」と言われるとすぐに４２万円に値下げしたことが分かった。また、契約の前日、「こういう状況です」とデジタルカメラに写った屋根裏の映像を男性に見せていたことも分かった。男性は「専門職が言うのなら間違いない、と信じてしまった」などと話しているという。【酒井祥宏、村上尊一、和田憲二】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051108-00000063-mai-soci