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2005年11月02日(水) 00時00分

東証システム障害 富士通へ賠償請求も 東京新聞

 システム障害のため一日午前中の株式などの取引が全面的に停止した東京証券取引所は、同日午後一時半から取引を再開した。東証のシステムを利用している札幌、福岡両証券取引所も、同じ時間に再開。東証での取引時間は午後三時までの一時間半と通常の三分の一に短縮され、投資活動に大きく影響した。 

 日米欧の巨大市場の一角を担う東証が異例の機能停止事故を起こしたことで、東証の信頼性は大きく揺らぎ、鶴島琢夫社長の責任問題に発展する可能性もある。

 東証は十月八日から十日にかけて、売買注文の急増に対応するためシステムを増強。この際のプログラムミスが障害の原因とみられるという。バックアップシステムも、同じプログラムを組み込むなどしていたため起動しなかった。

 東証はシステム開発をした富士通と共同で原因究明に乗り出した。会見した東証の天野富夫常務は「富士通はできあがった製品に関し製造責任がある。(損害賠償を)請求することもあり得る」とし、損害賠償請求を検討する可能性を示唆した。

 また東証は来年二月までに処理能力を九百万件まで拡大するシステム増強を計画しており、「システムの欠陥をチェックしたうえで、予定通り進める」(天野常務)と強気の姿勢を示した。

 さらに東証は、一日夕に発表した鶴島社長名のコメントで、障害を起こした個所は特定でき、修復できたと説明。二日の取引は通常通り行うと強調した。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/kei/20051102/mng_____kei_____004.shtml