2005年10月29日(土) 16時10分

悪質リフォーム：県、日総ハウスを業務改善処分に−−特定商取引法違反で初　／秋田（毎日新聞）

　住宅に欠陥があるなどと偽り、工事代金をだまし取ったとして住宅リフォーム会社「日総ハウス」（本社・仙台市）の元秋田営業所長らが特定商取引法違反罪などで起訴された事件で、県は２８日、同社に対し業務改善を指示する行政処分を行った。県の同法に基づく行政処分は初めて。県の調べでは、同社は県内で１人暮らしの認知症の高齢者ら女性６人に対し、計４１件の違法なリフォーム契約（総額約１６３２万円）を結んだという。
　県民文化政策課によると、被害が確認された６人は４０〜８０代。うち５人は１人暮らしの６５歳以上で、３人が重い認知症と診断されている。
　６人は０２年５月〜今年３月、自宅を訪ねてきた同社従業員から「地震が来たら家が崩れる」「床下や屋根裏の湿気がひどく、このままでは家がつぶれる」などと言われ、耐震補強工事や換気扇の設置などを契約した。認知症の３人はそれぞれ５〜１２件、２００万円以上の契約を結んだ。
　同課は今年４月以降、被害者の家族などから相談を受け、同社幹部らに対する聞き取り調査を実施。６人の契約が同法違反（判断力不足者との契約、不実の告知など）に当たると認定した。同社は県内で０２年４月〜今年５月末、５７８件計約１億６３４９万円のリフォーム契約を結び、うち約８割の契約相手が６５歳以上の高齢者だった。
　県の指示に従わない場合は、同法の規定で１００万円以下の罰金または業務停止命令の対象になる。同課は「悪質リフォーム業者に対する県の強い姿勢を示した今回の処分が、新たな被害の予防につながれば」としている。【福永方人】

１０月２９日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051029-00000121-mailo-l05