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2005年10月27日(木) 00時00分

二重払い業者認識か 内部文書に『ばれている』 東京新聞

 個人商店など零細業者を狙った悪質な電話機リース契約が全国で増えている問題で、リース契約の代行を手掛ける販売業者が、古い契約が解約されていないのに新たな契約を結ばせていることを示す内部文書があることが二十六日、分かった。大阪府内の業者がセールスマン用に作成したとみられ、顧客の一覧表の上部には「完全にばれている。返金中」などと記載されていた。

 文書は販売業者が電話機のリース契約を結んだ事業所のリストで、リース会社、月額リース料、支払残回数、銀行口座名などを記載。四枚あるリストの一枚目には「完全にばれている。返金中。解約予定分」、二枚目に「完全にばれているが返金もまだ、中途半端な分」「青字はばれてない分」、三枚目に「上二つは微妙にばれているかも、ほかは全く連絡なし」と記されている。

 関係者によると、「ばれている」とはリース契約の二重払いのことだという。

 東京都中小企業振興公社などによれば、販売業者は既に電話機のリース契約をしている事業所を訪問。新たな機種の電話機・ファクスなどの契約を勧誘する際「前の契約はこちらで解約しておくから大丈夫」などと話し、契約書に署名、押印させるケースがあるという。

 また、あえて前の契約について明確な説明をしないまま、新規契約を結ぶ場合もある。古い機器は撤去される場合が多いが、前のリース契約自体は原則として解約できず、機器が入れ替わっているのに、支払いが二重に発生することになる。

 リストの中には、同じ事業者名で異なる工事日の契約が複数あるケースがある。多くの場合、同じ銀行口座から、月々異なる金額が引き落とされることになっている。しかも電話番号は同一で、酒店や鉄工所などの零細業者に多い。

 実際にこの販売業者と二重契約でトラブルになった大阪府内の会社役員の男性(65)によると、電話機を追加で契約したわけではなく、古い機器そのものは業者が撤去していった。しかし、前のリース契約はそのまま生きていた。

 この男性は「前の契約時と同じ会社だから、当然古い契約分は解約してくれるものと思い込んでいた。銀行の自動引き落としだったので二重払いに気づかず、百七十万円も無駄な金を払ってしまった。弁護士に依頼し一部を返還させた」と話している。

    ◇

 電話機・ファクスのリース契約に関する相談が本年度に入って全国で三千件を突破していることが二十六日までに、国民生活センターのまとめで分かった。

 全国の消費生活センターからの報告を集計したところ、相談件数は今月二十五日現在で三千百四十四件。前年同期に比べ千件近く増えている。二〇〇四年度は約七千件、〇三年度は約五千八百件で、年千件ベースで増加していることになる。

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http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20051027/mng_____sya_____006.shtml