2005年10月23日(日) 02時44分

ＡＴＭ盗撮　防犯ビデオカメラ回収の男写る　「監視」と同一人物か（産経新聞）

　ＵＦＪ銀行の出張所のＡＴＭ（現金自動預払機）で小型の隠しカメラが相次いで発見された事件で、複数の出張所の防犯ビデオが、隠しカメラの回収される様子をとらえていたことが二十二日、ＵＦＪ銀行の調査で分かった。回収は設置の約一時間後だった。
　隠しカメラの映像受信機を持った男（３７）が、十月十三日に東京都品川区のＵＦＪ出張所で逮捕されたケースでも、この男が隠しカメラの入ったチラシ入れの箱をＡＴＭに取り付ける姿と別の男がこの隠しカメラを取り外すシーンが写っていた。
　警視庁の調べに対し、男は「ＡＴＭにカメラを入れた箱を付けた。サングラスの男が私を監視しているようだった」と供述しているが、捜査員が確認したところ、箱はなく、サングラスの男が逮捕に気付いて証拠隠滅のため回収した疑いがある。このサングラスの男は、防犯カメラに写っていた隠しカメラを取り外した男と同一人物の疑いがあり、携帯電話でカメラの設置を指示していたらしい。
　首都圏の十数カ所のＵＦＪ出張所で九月以降、隠しカメラの設置が防犯カメラで確認された。隠しカメラの現物が発見されたのは、世田谷区と港区の二カ所だけだった。
　小型隠しカメラは一個四万円で、一つの箱に二個ずつ入っていた。動力の電池は二時間しか持たないため電池交換が必要で、カメラ数個が使い回されていたとみられる。
　逮捕された男は十三日朝、依頼主から指示を受けるための携帯電話を渡されたが、携帯には十数人の電話番号がニックネームで登録されていた。渡される前の発着信記録が残っていたことから、以前にも別の人物への隠しカメラ設置の指示に使われた疑いがある。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051023-00000019-san-soci