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二階建てのホテルは一九七五年ごろに建設された。十一階建てのマンション建設に伴い、先月三十日、周辺住民に解体工事を通知し、今月六日から工事を始めた。だが、天井にアスベストが吹き付けられていたことが判明したため、住民の要請で工事を中断している。
マンション建設主と解体業者は十九日、住民説明会を開いたが、この間、ホテルの窓は取り外されたまま。アスベストが付着した天井板も、吹き付けられた天井もむき出しの状態で、一部室内の取り壊し作業も行われていた。
現場は、民家が隣接している上、近くの小中学校の通学路にもなっている。窓からのアスベスト飛散を懸念する住民は、県や市に工事の適正化を指導するよう要請していた。
県は現場確認後、建物全体をシートで覆うほか、取り外した窓部分を密閉するよう指導した。建物周辺にシート用の足場を設置していた業者は、工事用資材が到着するまでの間、市販のブルーシートなどを取り付け、飛散防止に努めることを約束した。
吹き付けられたアスベストの撤去作業は、専門業者がマニュアル通り実施する予定だという。住民の会事務局長の嶋田正雄さんは「アスベストくずは二重の袋に入れて処理すると言ったのに、シートをかぶせただけ。約束通り工事を進めるかどうか厳しく見守っていく」と話している。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/ibg/20051022/lcl_____ibg_____000.shtml