2005年10月21日(金) 16時50分
ハートライフ薬事法違反:安売りビラで集客、高額商品売る 悪質な実態判明 /静岡(毎日新聞)
◇効能あげ健康食品販売で7人逮捕
高齢者4人に「脳卒中を予防する」などと効能をあげて健康食品を売ったとして「ハートライフ」(本社・札幌市)社員ら7人が薬事法違反容疑で逮捕された事件で、伊東署などは、同社員らが安売りの宣伝ビラで客を移動店舗に集め高額な商品を売りつける悪質な実態を突き止めた。ある女性は250万円以上を売りつけられ、被害額は伊東市内だけでも66人で3000万円を超えていると見られる。
調べによると、昨年11月8日に「ハートライフ伊東支店」を同市桜が丘にオープンさせ、「コシヒカリ1・5キロ/100円」「純粋ハチミツ1キロ/100円」などの目玉商品やサプリメントといった健康食品を印刷したチラシ広告を配布。これに誘われ同支店を訪れた高齢者に「血液がさらさらになる」「脳卒中を予防する」などと、薬事法で禁止されている「効能」を説明して「イチョウ葉エキスゴールド」(370錠入り)や「健長寿」(1本500ミリリットル・大豆たんぱく)を売った疑い。この際、同署は「イチョウ葉エキスゴールド」の販売元(福岡県飯塚市)が箱に表記している「会員価格5万8000円」を見せ「半額の大安売りで2万9000円」などと客をあおったのではないかとみて追及している。
同署は今年3月、「高価な薬を買ったがあまり効かない」との相談を受け事件の端緒をつかんだが、同社員は昨年12月27日に支店を閉鎖し姿を消していた。
同社の名で福島、愛知、富山県など全国で1カ所で2カ月間ほど“支店”を開設しては、同様に安売りのチラシで客を集め、高額商品を売りつけて姿を消していたとみられる。同署は札幌の本社の関与も含め組織の活動実態などの全容解明を急いでいる。【鈴木道弘】
10月21日朝刊
(毎日新聞) - 10月21日16時50分更新
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