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2005年10月19日(水) 00時00分

裁判官国民審査見直しへ 東京新聞

 自民党は十八日、形骸(けいがい)化が指摘されている最高裁判所裁判官の国民審査制度の見直しに着手する方針を固めた。現行制度では、衆院選と同日に行う投票で、罷免を求める投票が半数を超えた裁判官は罷免されるが、裁判官の情報がほとんど開示されない、などの問題点が指摘されていた。同制度の見直しは、憲法に直結するため、同党は改憲論議と並行して議論を進める。

 国民審査は憲法七九条で規定され、具体的内容については、最高裁判所裁判官国民審査法で定められている。

 しかし、国民の大半が裁判官の実績などを知らずに投票しており、審査は十分機能していない。実際、制度が実施された一九四九年以来、国民審査で罷免された裁判官は一人もいない。

 小泉純一郎首相は十四日、党新憲法起草委員長の森喜朗前首相と協議した際、「国民は皆、形骸化していると思っている」と現行制度の問題点を指摘。これを受け、党内で見直しを進めることになった。

 同党は今月中に新憲法草案をまとめるが、現憲法の「衆院選の際に国民審査に付す」旨の具体的内容を削除し、「法律の定めるところにより、国民の審査を受けなければならない」との表現に改める方針。その上で、法整備の中で適正な審査方法を模索する。

 また、現行憲法のままでも、より実効性のある審査ができるかどうかも検討する予定。

 この問題に関しては、衆院憲法調査会が今年四月にまとめた最終報告書で(1)国民の意思が明確となる他の方法の導入(2)最高裁裁判官の任命を国会承認にする−などの改善策を提示している。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sei/20051019/mng_____sei_____005.shtml