悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2005年10月14日(金) 12時53分

国勢調査票の詐取・盗難被害、26都道府県で205件読売新聞

 今月実施された国勢調査で、調査票をだまし取られたり、盗まれたりする被害が、未遂を含め、26都道府県で205件に達することが、読売新聞社の調査でわかった。

 被害届が出されないケースも多く、実際の被害はさらに多いとみられる。各県警では「目的がわからず不可解」と困惑する一方、振り込め詐欺などへの悪用に警戒を強めている。

 未遂も含め被害が多かったのは、愛知県60件、神奈川県25件、東京都22件、埼玉県19件など。偽の調査員に調査票をだまし取られたのは104件。偽調査員が訪れたのが回収後だったため未遂だったのは78件。記入済み調査票が盗まれる盗難は23件だった。

 偽調査員は性別や年齢もさまざまで、写真付きの「身分証」を携帯したケースもあったが、地域や被害世帯に関連性はなく、容疑者は逮捕されていない。

 調査に便乗した詐欺事件もあった。横浜市では9日、調査員を装った男に「調査料は1万円だが、確定申告で戻る」などとだまされ、調査票と現金を持ち去られる事件が2件あった。愛知県では3日、名古屋市で3500円、安城市で3万5000円を調査費として要求される未遂事件があった。

 金沢市では、市職員を名乗る電話が60歳代の女性にあり、「国勢調査の関係で」と、家族に結婚予定者や独身者がいるかなどを聞き出した。富山県でも「調査票の書き方を教える。少し金がかかる」などとする不審な電話が6件あった。

 今回の国勢調査は、調査事項が17項目の「簡易調査」で、22項目の「大規模調査」に比べ個人情報は少ない。このため、広島県警のある幹部は「相手に顔を見られるリスクを冒してまでやるメリットはないはず」と困惑気味だ。総務省国勢統計課は、「5年前の前回調査では未遂が1、2件あっただけ。調査票の情報を盗み取る目的がわからない」としている。

 一方、警視庁は「個人情報の悪用が目的」とみている。埼玉県警も振り込め詐欺事件との関連を指摘し、「職種や家族構成が書かれた調査票は、詐欺グループにとって好都合の名簿になる」としている。
(読売新聞) - 10月14日12時53分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051014-00000005-yom-soci