2005年09月29日(木) 16時30分
都議会:一般質問 ATM引き出し制限へ−−「振り込め詐欺対策」で検討 /東京(毎日新聞)
第3回定例会は28日、一般質問が行われた。都は、来月設置する振り込め詐欺総合対策会議で、被害を最小限にとどめるため、金融機関のATM(現金自動受払機)について、1回・1日あたりの振り込み、引き出し限度額を低く設定する対策の検討に入ることを明らかにした。【大槻英二、猪飼順】
◆振り込め詐欺
振り込め詐欺対策について、舟本馨青少年・治安対策本部長は「都と警視庁が中心となって、区市町村、金融機関、通信事業者、フランチャイズチェーン事業者、弁護士会などの関係機関による総合対策会議を来月早々にも設置する予定」と表明した。
対策会議では、被害を最小限にとどめるため、金融機関やコンビニエンスストア内に設置されているATMについて、1回・1日あたりの振り込み、引き出し限度額を低く設定することが効果的な対策として、利便性と安全性のバランスをとりながら議論していく考えを明らかにした。また、被害者になりやすい高齢者や女性に直接、注意喚起できる啓発活動を検討する。
◆マンション管理
マンションの分譲時、業者に対し、維持管理に関する情報提供を求めるガイドラインを年内に策定する。梶山修都市整備局長が答えた。
都内の分譲マンションはこの10年で約2倍に増え、120万戸に上る。しかし、宅建業法でも管理規約案や修繕積立金の額以外の長期修繕計画などは説明が義務づけられておらず、修繕時にトラブルになるケースも目立ってきている。
ガイドラインは、これまで空白だった分譲時に、業者が購入予定者に行うべきことと、管理組合が行うことが望ましい維持管理の具体的項目についてまとめる。
維持管理に関して書面で明示することや、一定期間ごとに長期修繕計画を見直すよう管理規約案に盛り込むことを求める考えで、実態に合わせた管理や修繕計画となるよう後押しする。
◆震災対策
梶山局長は、古い耐震基準で建てられた81年以前の木造住宅のうち、倒壊した場合に街路をふさぎ、避難のさまたげになるものについて、耐震化の助成制度の検討を進める考えを明らかにした。また、簡便な耐震改修など、安心してリフォームを行えるよう、地域に密着した中小工務店のうち、実務経験や技能士などの資格を持つ工務店の情報を提供する仕組みをつくる。
◆JR中央線
JR中央線の連続立体交差事業について、岩永勉建設局長は「三鷹—国分寺間は07年春に、西国分寺—立川間は08年秋に、下り線を高架化する」と述べた。これにより、踏切の遮断時間や横断距離が短縮され、渋滞の緩和と安全性の向上が図られるという。上り線は、三鷹—国分寺間は08年秋に、西国分寺—立川間は10年春に立体化を完了する予定。
9月29日朝刊
(毎日新聞) - 9月29日16時30分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050929-00000114-mailo-l13