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2005年09月27日(火) 03時07分

<アスベスト>含有部品使用の自転車を輸入規制、徹底排除へ毎日新聞

 経済産業省は、アスベスト(石綿)を含むブレーキ部品を使った中国製の幼児用自転車が国内で販売されていたことを受け、自転車の輸入を規制する方針を固めた。アスベスト含有部品を使った自転車の輸入を禁止する初めての措置で、含有部品を使用していないことを証明する書類を提出しない業者は、輸入を認めない。年間販売される約1100万台のうち約900万台が輸入で、その大半が中国製。日本企業が委託生産しているケースが多く、規制導入により、アスベスト含有部品の徹底排除を促す狙いがある。
 アスベスト含有部品の輸入・販売は昨年10月に禁止されたが、完成車は対象外だった。経産省は幼児用から成人用まですべての自転車を規制の対象とする方針だ。
 経産省などによると、中国では通常、日本向けの自転車を製造する場合、アスベストを含む部品を使わない生産ラインが作られるが、何らかの事情で含有部品が紛れ込むケースがある。経産省と厚生労働省による調査では、昨年10月以降、アスベストを含む部品を使った疑いのある自転車約22万台が国内で販売されたことが判明している。中国国内向けの生産で、含有部品を使用することがあるためで、経産省は、部品の輸入を禁止するだけでは、含有部品を使った自転車の流入を防ぎ切れないと判断した。
 経産省は完成車を規制対象とすることで、日本企業が現地工場への指導、管理を徹底し、完成車にアスベスト含有部品が入る可能性が減少すると期待している。含有部品の使用がないことを裏付ける書類があれば、従来通り輸入が認められるため、自転車の輸入が急減することにはならないと見られる。
 だが、規制でどこまで、問題製品の輸入阻止を徹底できるかは不透明だ。中国で完成車を生産し輸入している大手のブリヂストンサイクルは、「規制導入でも現地の生産工程をきちんと管理すれば輸入は続けられる」としながらも、「自転車業界には小規模な企業がたくさんあり、規制でどこまでチェックできるか疑問だ」と話している。【宇田川恵】
(毎日新聞) - 9月27日3時7分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050927-00000017-mai-bus_all