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2005年09月27日(火) 15時36分

“お手盛り”収入確保 島根・旧多伎町 合併で失職の町長・助役産経新聞

2団体で常勤役員
給与など大幅アップ
 今年三月、島根県出雲市など二市三町と合併した旧多伎町の伊藤裕・元町長(77)と石飛友二・元助役(70)が合併にともない、旧町内の第三セクター会社と社会福祉法人の常勤役員を兼務し、それぞれ月額計九十万円と計八十万円の給与、役員報酬を得ていることが二十七日、分かった。合併後に給与などを大幅にアップしており、市民からは「二つの役員を常勤するとは。人件費削減は合併効果の一番だったはず。お手盛りだ」と、疑問視する声があがっている。
 二人が常勤役員を務めるのは、道の駅や温泉などを経営する株式会社「多伎振興」と、特別養護老人ホームや保育園などを運営する社会福祉法人「多伎の郷」。合併前から非常勤として、伊藤元町長はそれぞれの社長、理事長、石飛元助役は専務取締役、常務理事に就任しており、合併後に常勤となった。
 多伎振興の給与は非常勤の時は社長が月額十五万円、専務が同十万円だったのを四十五万円、四十万円に。多伎の郷も同様に報酬を理事長が十万円を四十五万円、常務理事も八万円を四十万円にそれぞれ大幅アップした。引き上げは、総会(五月)や理事会(三月下旬)で承認を受けており、その際、「非常勤から常勤になることに加え、二人の貢献度に配慮する」として、特に異論はでなかったという。
 町長、助役時代の年間報酬額(期末手当含む)は約千三百万円と約一千万円。二つの常勤役員を兼ねることで、若干の減収で済むことになる。
 伊藤元町長は「業績をあげ、産業振興に尽くしてきた。理解してほしい。多伎の郷については利用者負担も増えるので、十月から役員報酬を二割カットする」と説明。石飛元助役も「(二カ所の役員を兼務することについては)外からでは見えない努力をしている。わが町の将来に責任と情熱を持って働く決意だ」と話した。
 しかし、合併協議に参加した出雲市の委員(61)は「第三セクター、財団などの運営については、合併後も『現行通り』で合意していたはず。どこも運営は苦しく、早く整合性を図らねばならない中、合併直後に、給与、報酬を数倍もアップするのは非常識。保身でしかない」と批判している。
(産経新聞) - 9月27日15時36分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050927-00000036-san-soci