2005年09月23日(金) 00時00分

防犯看板　法違反だった つくば市茎崎地区 （東京新聞）

　つくば市茎崎地区の学校関係者が設置した防犯看板に対し、県土浦土木事務所が「道路法に抵触する」として自主撤去を求めていることが二十二日分かった。看板は、地域ぐるみで子どもたちの安全を守ろうとの目的で立てたもの。突然の撤去要請に、学校関係者は「設置理由を分かってほしかった」などと、対応策に頭を悩ませている。　（小沢　伸介）

　看板は縦三十センチ、横四十五センチで「パトロール重点地区」と書かれている。半年前、地区内の市立五小中学校ＰＴＡが学校側と連携して、防犯運動の一環で約百本を用意。県道や市道の脇、公園などに掲げた。

　だが、道路法では、車道、歩道、のり面は「道路」と規定。道路に看板を立てることは「道路占用行為」で、原則として認めていない。立てる場合は管理者の許可が必要で、ＰＴＡは管理者の県、市の許可を得ていなかった。

　「看板の設置は明らかな法律違反」との指摘を受けた土浦土木事務所が県道を調査。道路上の約十カ所に看板があるのを確認した上で、各学校長に対して自主撤去するよう求めた。

　同事務所管理課は「善意の取り組みで看板の文句も悪いことはないが、道路法にはなじまない。放置されれば強制撤去せざるを得ない」と説明している。

　関係者によると、同じような看板があった場合、設置者と地域住民の間での暗黙の了解で設置され、道路パトロールの際には見て見ぬふりをするのが実情という。

　県の通告を受けた学校側は「防犯運動としてご理解をいただきたかったが、指摘は真摯（しんし）に受け止めて市教委やＰＴＡと協議しており、早急に改善したい」と話し、民有地への移動などを検討している。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/ibg/20050923/lcl_____ibg_____000.shtml