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2005年09月16日(金) 00時00分

ホワイトバンド ネットで灰色転売 貧困解消の証し『格好いいから』人気に  ネットオークションで高値で売られているホワイトバンド=東京都港区で 東京新聞

 アフリカの貧困解消を訴える運動に賛同する証しの「ホワイトバンド」が、インターネットを通じて高値で取引されている。ホワイトバンドは全国の書店やレコード店などで一個三百円で販売し、売り上げの約三割を活動資金に充てる仕組み。今夏、サッカーの中田英寿さんらが参加を呼びかけ、若者の間で急速に広まる一方、入手困難な状態が続いている。運動の事務局は、本来の目的と離れた動きに「営利目的の転売はやめてほしい」と困惑している。

 ホワイトバンドは白一色のシリコーン製バンド。

 レギュラーサイズ(内径六十三ミリ)スモールサイズ(同五十八ミリ)キッズサイズ(同五十ミリ)の三種類がある。シンプルさと有名人が腕に着けた姿が「格好いい」と若者にうけ、総選挙でも腕に着けた候補者が見られた。運動を呼び掛ける「ほっとけない世界のまずしさキャンペーン」事務局によると、七月から八月までに、全国で約二百万個が販売された。

 大手検索サイトのオークションページでは「現在、店頭での在庫も品薄で入手困難みたいです」「売り切れ続出でなかなか手に入らない貴重なお品です」などの誘い文句とともに毎日数百件の出品がある。価格は二倍の六百円前後。最近、新たに売り出された一回り小さなものはさらに人気で、千−二千円に跳ね上がっている。三千円で売られたケースもあったという。

 オークション利用者の中には、高額でも「三割が活動資金になる」と勘違いをしている人も多い。六百円で購入した男子大学生(28)は「貧困撲滅にと買ったのに、(三百円との差額が)個人のもうけになるなんておかしい」と残念がる。

 同事務局は「運動を広めたい人には、百個単位で販売している。中には高値で転売する人がいるのかもしれない。どんな人か審査すべきだった」としている。

 事務局によると、ホワイトバンドは昨秋に欧州で始まり、米国の俳優ブラッド・ピットさんら著名人が賛同するなどして欧米で広まった。日本でも中田さんのほか、タレントの藤原紀香さん、水泳の北島康介さんら著名人が賛同者として名前を連ねている。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20050916/eve_____sya_____004.shtml