2005年09月16日(金) 19時14分
東京国税局でパソコン紛失、納税情報47万人分流出も(読売新聞)
東京国税局は16日、局内に保管していたパソコン2台を紛失したと発表した。
このうち1台には、約47万人分の個人事業者の納税額や銀行の口座番号など個人情報が入っていた可能性があるという。
同国税局では盗まれた可能性が高いとして、15日、警視庁丸の内署に被害届を提出した。
同国税局によると、2台のパソコンは、税金を徴収する徴収部と、法人への課税を担当する課税第2部で、それぞれ使用していた。
このうち徴収部のパソコンには、2003年分の確定申告で、1000万円以上の収入があった東京、神奈川、千葉、山梨の4都県の約47万人分の個人事業者のデータが一時的に保管されていた。データの中身は氏名、住所、電話番号、生年月日、所得税の申告納税額、口座番号などだった。
このデータは、国税局が、納税者に対し、口座引き落としで納税する「振り替え納税」を奨励するために使用していたという。
データは、作業後すぐに消去することになっていたが、作業を終えた8月2日から、パソコンの所在が分からなくなっており、データが消去されていたかどうかは確認できていない。
同国税局では、「パスワードを入力しないとパソコンは起動できず、データも暗号化されているため、個人情報が外部に流出する可能性は極めて低いと考えている」としている。
一方、課税第2部のパソコンは3月末から所在が分からなくなっていたが、パソコンを管理する担当者が対応を取らず、放置していた。納税者情報は入っていないという。
2台のパソコンは、いずれも複数の職員が使用していた。同国税局では、関係部署の職員らから聞き取り調査を行ったが、いずれも「心当たりがない」と答えたため、盗まれた可能性が高いと判断した。
一方、丸の内署によると、室内には荒らされた形跡は見当たらなかったという。
藤田利彦・同国税局総務部長の話「税務行政に対する国民の信頼を損なうもので、深くおわびする。納税者情報の管理の徹底を図りたい」
(読売新聞) - 9月16日19時14分更新
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