2005年09月16日(金) 16時02分
殺人請け負い、渡した「細菌」実は抗生物質(読売新聞)
東京消防庁の救急隊員、河口絵里子容疑者(32)から不倫相手の妻殺害を依頼された自称探偵業田部孝治容疑者(40)(暴力行為等処罰法違反容疑で逮捕、16日送検)は、河口容疑者に「細菌スプレー」のサンプルと偽って白い粉末を渡していたことが、警視庁捜査1課の調べでわかった。
田部容疑者は不倫相手の妻の盗撮にも成功。同課は、一連の行為が河口容疑者に殺害計画を進めていると信じ込ませるための偽装工作だったとみて、田部容疑者を追及している。
調べによると、田部容疑者は今年1月、河口容疑者に、「バイクに二人乗りして、トンネルの中で追い越す際に細菌スプレーを散布する。確実に細菌を吸い込ませることができる」などと、具体的な殺害計画を持ち掛けていた。
また、旅行中の不倫相手の妻を尾行し、写真撮影に成功。河口容疑者に写真を渡していたほか、「殺害に使う細菌スプレー用の粉末を仕入れる」という名目で南米に渡航もしていた。
さらに、河口容疑者に白い粉末を渡し、「同じ粉をまきました」などと説明していた。
しかし、捜査1課で粉末を鑑定した結果、感染症治療に使われる抗生物質などが検出されただけ。不倫相手の妻が襲撃された形跡もなく、同課は、「殺害依頼金」をだまし取るための偽装工作だったとみている。
田部容疑者はコンピューター関連会社などに勤務後、サイトの「社員募集」に応募。浮気相手の素行調査などを行っていたという。河口容疑者は2001年4月に東京消防庁に採用。03年12月に救急隊員になったという。
(読売新聞) - 9月16日16時2分更新
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