2005年09月15日(木) 03時04分
<風説の流布容疑>破産ベンチャー摘発へ 証取等監視委(毎日新聞)
虚偽の事業計画を発表して親会社の株価をつり上げ、高値で売り抜けた疑いが強まり、証券取引等監視委員会などは近く、東京都港区にあったベンチャー企業「ジャパンメディアネットワーク」(JMネット、破産)の当時の幹部について、証券取引法違反(風説の流布)容疑で本格解明に踏み切る方針を固めた模様だ。事業計画は「最新技術で携帯電話をかけ放題にする」というもので、当時「画期的」と話題を呼んだが、架空の技術だった疑いが浮上した。
◇株価上げ売り抜け…「携帯かけ放題」という虚偽計画
関係者によると、JMネットは02年11月、携帯電話に専用のアダプターを付ければ、月額4500円で無制限の通話が可能になる「IP(インターネット・プロトコル)携帯電話」の事業計画を発表。親会社で東証2部上場の建設会社「大盛工業」(葛飾区)株を保有していたJMネット元幹部は、発表後に大盛工業の株価が30円台から110円前後と約3倍に高騰する間、株を売り抜けて数億円の利益を手にした疑いが持たれている。
JMネットはマスコミを通じ「03年春〜夏にサービス開始」と公表していたが、計画は実現しないまま04年1月、破産宣告を受けた。証券監視委の調べに対し、JMネット関係者は「計画実現の見通しはなかったが、株価をつり上げるために虚偽計画を発表した」と容疑を認めているという。
(毎日新聞) - 9月15日3時4分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050915-00000009-mai-soci