2005年09月15日(木) 14時44分
「遠赤外線でがん治す」詐欺容疑で指圧師ら2人を逮捕(読売新聞)
「遠赤外線でがんを治す」などとインターネットでうたって患者を集め、治療費をだまし取っていたとして、警視庁捜査2課と田無署は15日、東京都西東京市田無町5、「気光治療院」経営者で指圧師の秋元繁(63)と、内縁の妻で同院手伝いの大和田光子(56)の両容疑者を詐欺の疑いで逮捕した。
秋元容疑者らは2002年6月以降、首都圏や大阪などの男女7人から計約1600万円をだまし取った疑いが持たれており、被害者のうち4人はすでに死亡している。
調べによると、秋元容疑者らは、インターネットのホームページで、「遠赤外線を気エネルギーに変換する新しいがん治療法がある」などとして患者を募集。昨年1月、同治療院を訪れた仙台市の女性(当時46歳)に対し、「どんなに大きな腫瘍(しゅよう)があろうと関係ありません。がんを完全に治せるのは、うちだけです」などとうそをついて遠赤外線を照射するなどし、同年3月までの間に計4回にわたり、治療費名目で計約290万円をだまし取った疑い。
女性は03年、別の病院の検査で乳がんが見つかり、抗がん剤の投与を受けていたが、乳房の切除を避けられないことが分かり、ほかの治療法を試すため同治療院を訪問。秋元容疑者から「免疫力が落ちる」などと言われて抗がん剤治療をやめていた。女性は昨年6月に警視庁に告訴したが、今年5月、がんが転移するなどして死亡した。
調べに対し、秋元容疑者は「がんが治らなかったのは、患者が治療を途中でやめたため」などと容疑を否認。大和田容疑者も否認しているという。
(読売新聞) - 9月15日14時44分更新
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