2005年09月15日(木) 06時02分

「院長の過失立証できず」＝整形で脂肪吸引の女性急死−警視庁（時事通信）

　東京都渋谷区の美容整形外科医院で2003年、脂肪吸引手術を受けた美容コンサルタントの女性＝当時（53）＝が急死した医療事故で、警視庁捜査1課と渋谷署は14日、手術を担当した院長（63）について、刑事責任を問うだけの証拠は得られず、業務上過失致死容疑での立件は困難との判断を固めた。近く捜査結果を東京地検に送付する。
　調べでは、女性は03年8月1日午前、腹部数カ所の脂肪を吸引する手術を受けた。入院中の同日夜呼吸困難となり、渋谷区内の別の病院に運ばれたが、2日未明死亡した。
　司法解剖したところ、吸引中に飛び散った多量の脂肪が血管に入り、肺で詰まったのが死因と判明。担当した院長の判断や手術方法、救護措置などについて過失の有無を検討した。
　しかし、(1)吸引に限らず、骨が折れた場合などでも脂肪は多かれ少なかれ血管に入る(2)詰まった脂肪を除去する設備などは同医院になく、容体急変後すぐに転院搬送している−ことなどから、立件は困難と判断したもようだ。　

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050914-00000198-jij-soci