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2005年09月09日(金) 00時00分

デジタル携帯プレーヤー 市場過熱 東京新聞

 ソニーは八日、デジタル携帯音楽プレーヤーの新シリーズ「ウォークマンAシリーズ」五機種を十一月十九日に発売すると発表した。これに対し、米アップルコンピュータも七日(日本時間八日)、「iPod(アイポッド)」の新機種を発表し、業界の二強が火花を散らした。その一方で、中堅企業の撤退も続いており、デジタル音楽プレーヤーの競争は激化の一途をたどっている。 (村松権主麿)

 「携帯オーディオを象徴するネーミングとして、ウォークマンを再生させる」。東京都内の記者会見で、ソニー幹部はiPodへの対抗心をあらわにした。

 「Aシリーズ」は既存機種のデザインを一新すると同時に、パソコンから楽曲を取り込むためのソフトを新しくして機能を向上。再生中の曲に近いジャンルの曲を、ウォークマンに保存してある曲の中から選んで表示したり、よく聴く曲や、ある年代の曲を選んで自動的に再生する。

 ハードディスク駆動装置(HDD)内蔵型は、容量20ギガバイトと6ギガバイトの二機種があり、フラッシュメモリー内蔵型は三種類の容量を用意。市場推定価格は二万二千円前後−三万五千円前後という。

 一方、アップルは厚さ七ミリという超薄型の「iPodナノ」を世界で同時発売。「iPodミニ」の後継で、HDD型からフラッシュメモリー型に切り替えて小型化に成功。容量が4ギガバイトのタイプは二万七千八百円、2ギガバイトは二万千八百円。

 このほか、iPod機能を搭載した携帯電話も米国で投入し、音楽ビジネスを強化している。国内では八月上旬、音楽配信サービス「アイチューンズ・ミュージックストア(iTMS)」をはじめ、iPodの販売に追い風が吹いた。

 市場調査のBCN総研によると、八月の販売台数シェアは、アップルが七月の35%から39%に伸ばす一方、ソニーは19%から16%に低下。このため、ソニーはiTMSとiPodの連携に対抗し、音楽配信サービス「モーラ」とウォークマンの連携強化も打ち出した。

 アップルとソニーにけん引され、市場が拡大しているデジタル携帯プレーヤー市場は、今年に入って松下電器産業やシャープなども次々と新製品を投入して競争が激化している。

 そのあおりを受け、業界三位の「リオ」ブランドを展開するディーアンドエムホールディングスが八月下旬、デジタル携帯プレーヤー事業からの撤退を発表。同月上旬には中堅のエヌエイチジェイが経営破たんしており、ブランド力と経営体力で劣る企業に淘汰(とうた)の波が押し寄せている。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/kei/20050909/mng_____kei_____001.shtml