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同校のコンピュータールームには、安全教室への参加を希望した同小三−六年、十一人が集まった。夏休み中ということもあって、みなリラックスした様子で、キーボード操作もブラインドタッチ。操作方法に戸惑っている子どももいないようだ。子どもたちは、実際に電子メールやチャット、掲示板などを楽しみながら、やってはいけないことや、注意すべきことなどを学んだ。
講師はNPO法人日本ガーディアン・エンジェルス千葉支部長の宮崎大樹さん。「チャットでいやな思いをしたら、すぐに退室してください」など、子どもたちの操作状況を見ながら、ネットでの実践的なマナーについて注意。予定していた一時間半は瞬く間に過ぎた。
この日の教室のポイントは(1)相手を傷つけるようなことは書き込まない(2)チャットや掲示板で自分の住所や電話番号は書き込まない(3)チャットでけんかになりそうになったら退室する(4)何か怪しいと思ったらすぐ両親に相談する−など。サポート役のボランティアたちも、子どもたちと一緒になってキーボードをたたいていた。
同校は二年前から、子どもたちの夏休み期間中の学習活動として、科学実験や生け花などの教室を開いており、この安全教室もその一環。鹿海治校長は「授業でもパソコンを使ってネットのルールやマナーについて教えている。ネットの被害はまだないが、不安はある。これは学校としても避けて通れない問題です」と、安全教室を開いたねらいを語る。
この安全教室は、NECと日本ガーディアン・エンジェルスが協力して行っているボランティア活動。全国各地の小中学校や児童館などに出向き、子どもたちにインターネットを楽しむ上で必要なエチケットとマナーを教えている。今年だけで、すでに十一回開催した。
NEC社会貢献室の山辺清和さんは「安全教室は六年前にスタート。当初は何か硬いイベントというイメージもあって、参加者も少なかった。でも、昨年六月の長崎県佐世保市の小六女児殺害事件以来、『うちの学校でもやってほしい』という要望が増えた。悪質な事例も増えており、親も学校も危機感を持っている」という。講師の宮崎さんは「こういうことは繰り返し行うことが大切。子どもたちを見ていると、『プレゼントをあげる』などというメールにだまされやすいと感じる」と言う。
安全教室の終わりに、子どもたちに「パソコンをやっていて、これまでいやなことや、おかしいと思ったことがある?」と聞いた。一人が「ネットでゲームをしていたら、ぼくがゲームに弱いので『××を倒せよ!』と言われてけんかになったことがある」と話してくれた。でも、ほとんどが「ない」と答えた。
鹿海校長も指摘するように、小学生の間ではまだ大きな問題にはなっていないのだろう。でも、パソコンはこれからどんどん普及していく。ネット安全教室の役割は、ますます重要になるだろうと思った。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/dgi/20050905/ftu_____dgi_____000.shtml