2005年09月03日(土) 02時55分

タイ旅行中「遊びに来ないか」ついて行くと…　「いかさま賭博」、被害今年５４件（産経新聞）

　タイを旅行中の日本人観光客が「いかさま賭博」の被害に遭い、現金を脅し取られる事件が、今年に入り五十四件（八月三十一日現在）相次いでいることが二日、外務省の調べで分かった。監禁や拳銃で脅迫されるケースもあり、外務省で注意を呼びかけている。
　外務省によると、「いかさま賭博」はトランプゲームなどで最初に勝たせた後、賭け金を上げて最後に負けさせるもの。主にバッグパッカーが狙われ、警戒心を解くため交流を装って「自宅に遊びに来ないか」と声をかけて近づいてくることが多い。
　家に遊びに行くと「ブラックジャックでもしよう。これから金持ちが来る。もうかるよ」と賭博を持ちかけ、負けて金がなくなると拳銃で脅したり、監禁するなど豹変（ひょうへん）。クレジットカードで高額な商品を買わせて換金したりキャッシングさせて現金を奪うという。
　八月下旬には愛知県の二十代の女性会社員が同様の手口で現金約三百万円を奪われた事件もあり、クレジット会社から連絡を受けた日本の警察当局が情報収集している。
　タイへは年間百万人以上の日本人観光客が渡航しており、外務省では「交流を装って近づくため、賭け事が好きな人がひっかかるわけではない。タイでは見知らぬ人を自宅に招く習慣はあまりないので、安易に付いていかないようにしてほしい」としている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050903-00000019-san-soci