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2005年09月03日(土) 11時50分

<衆院選>各地で投票率アップ作戦毎日新聞

 衆院選の投票率を上げようと各地の選挙管理委員会が趣向を凝らした試みに取り組んでいる。東京から始まったと言われる商店街が投票者に割引サービスを行う「選挙セール」も全国的な広がりをみせ始めた。過去2番目の低投票率だった前回と比べ、有権者の関心が高いとされる今回選挙。投票率アップへのあの手この手の作戦は——。
 ■狙いは若者
「投票所の雰囲気も明るくなり、有権者が来やすくなる」。そう期待するのは、昨年参院選で投票率がワースト1位だった茨城県の担当者だ。選管は今回、投票立会人に20〜30代の若年層を積極登用する作戦を打ち出した。立会人には地域のお年寄りがなることが多いが、バイト感覚で務めてもらい、若者の関心を高めるのが狙いだ。
 前回投票率が全国ワースト1だった埼玉県。20〜30代の若者に人気の地元のFM放送「NACK5」のスポットCMで、人気アニメ「巨人の星」で星飛雄馬の声を担当した声優、古谷徹さんが「飛雄馬調」で投票を呼び掛けている。県が古谷さんに吹き込みを依頼した。
 また、東京都では4日、新交通システム「ゆりかもめ」や都バスの車内に「9月11日衆院選!」とデザインされたピンクのTシャツを着た男女5人組が出没する予定だ。若者たちを対象に行う投票率アップ作戦だ。
 プロ野球セ・リーグで阪神と激しい首位争いをする中日の勢いにあやかりたい愛知県は、3、4日のナゴヤドームの対ヤクルト戦で、観客に投票を呼びかける「PRうちわ」を配布する。「少なくとも観戦中の2、3時間は使ってもらえる。啓発効果は高い」と担当者。
 ■相乗効果も
 東京都新宿区の早稲田大学周辺の商店街で昨年7月の参院選から始まったとされる「選挙セール」。投票所が出す投票証明書(投票済証)を持っていけば商品を割引する。商店街は投票を機に集客効果を狙う。
 千葉市のJR西千葉駅前の商店街周辺では、地域限定通貨との連動型として始めた。限定通貨の会員には、商品割引などの特典があり、投票済証を提示すれば、同じ特典を受けられる。隣接する千葉大の学生も意識した試みで、参加店舗のある経営者は「若い人に関心を持ってもらい、地域通貨の活性化にもつながれば」と話す。
 早大周辺の商店街では今年7月の都議選でも実施。関東一円や北海道からも客が来るようになったという。商店街の担当者は「セール実施の商店街は全国で30以上になるのでは」と話す。
(毎日新聞) - 9月3日11時50分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050903-00000026-mai-soci