悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2005年08月23日(火) 14時39分

リフォーム被害、防止へ公表か・個人保護で非公表か読売新聞

 悪質な住宅リフォームなどの相談に応じる各地の消費生活センターが、相談内容を公表するかどうかで対応が分かれている。

 個人情報保護法によるプライバシー保護への配慮などから、公表しないセンターがあれば、被害の未然防止につながると積極的に公表するところも。警察への協力でも差が出ている。非公表の傾向が強まれば、防犯につながっていかない心配もある。

 認知症(痴ほう)の姉妹が財産を失い、高齢者を狙った悪質リフォームが全国的に注目されるきっかけになった埼玉県。県消費生活支援センターは、以前から相談を受けた内容について、具体的に公表しないのを原則にしてきた。

 しかし、悪質リフォームの様々な手口が詳しく報道されるなか、センターが説明していると思い込んだ被害者からは「相談内容は外部に出さないと約束しているはず」と苦情が寄せられた。このため、センターはこうした原則を改めて職員に徹底したという。センターの担当者は「公表することで、『マスコミ報道されるかもしれない』と相談が来なくなると、被害の実態を把握すらできなくなってしまう」と話す。

 一方、群馬、茨城、山梨県などの消費生活センターは、被害の内容について、住所、氏名、年齢など個人が特定できないようにして公表したり、報道機関の取材に応じたりしている。

 「悪質商法に負けないまちづくり」事業に取り組む盛岡市も、市消費生活センターに寄せられた悪質なケースを随時公表。8月もホームページに、お年寄りが高額な健康器具を買わされた催眠商法の例を掲載している。しかし、プライバシーに配慮して、群馬では「相談者が公表を拒めば、一切控える」という。

 警察との連携では、群馬、青森、岩手県などの消費生活センターは、相談内容の情報を警察に提供していない。極めて悪質なケースの場合は、被害者に警察へ被害届を出すよう勧めるところもある。

 逆に、新潟、栃木、石川県のセンターは、警察と定期的に情報交換を実施。栃木では、センターが毎月1回、県内の相談事例をまとめ、相談者の個人情報や被害の訴えがあった業者名などを含め資料を提供している。個人情報保護法施行を受け、情報交換に一定の制約が加わることから、新潟県警は「悪質な事例は警察に知らせるよう相談者に頼んでほしい」と改めて申し入れたという。
(読売新聞) - 8月23日14時39分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050823-00000005-yom-soci