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50代の女性。3年前に夫をがんでなくし、一人暮らしです。
今春、中学時代のクラス会があり、幹事の男性と親しくなりました。今までに何回か旅行し、交際を深めています。彼は妻帯者です。中学時代からわたしが好きだったと聞かされました。
遠方なので、数か月に1度会えるという状態です。もう年なので結婚するつもりはありませんが、精神的にかけがえのない人です。
しかし、わたしの頭の中には彼の妻の存在が消えません。この幸せを維持したいという自分の思いに忠実であればあるほど、彼の奥様を傷つけてもいます。また、彼との会話の中で家庭でのやりとりを無意識に言われたりしますと、嫉妬(しっと)心が膨らみます。今後、どのように彼と接していけばいいのでしょうか。(大阪・F子)
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一方がシングルで他方に家庭がある場合、賛成とは言いかねるわたしがやはりいます。背負うものが違い過ぎるし、その事実を知らなくとも、相手の配偶者に対する背信になるからです。「本当にわたしを愛しているなら、妻とは別れてからわたしのところに来てください。それが筋というものです。そして、彼女を苦しめた罪を終生分かち合っていきましょう」。そう言えるあなたであることを望みながら、お手紙を拝読していて、ふと思いました。
あなたが「人生の午後」において、彼を切実に必要としているなら……。家庭を維持しながら、あなたを求める彼の「ずるさ」や「弱さ」をも許容できるなら……。彼の妻を苦しめているという罪の意識や嫉妬をも自分で引き受ける覚悟がおありなら……。あなたの気持ちが終わりを見る日まで、このままでもいいのではないかと、とも。
しっかり生きてこられたかただと思います。「午後の惑い」もまた、いつかご自分のエピソードにできるかたではないかと思います。「頑張ってください」とも言えず、わたしも悩んでいます。
(落合 恵子・作 家)