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2005年08月18日(木) 00時00分

なりすまし詐欺 被害9割が女性朝日新聞・

 県警が今年上半期の県内のなりすまし詐欺の被害をまとめた結果、被害届の受理件数・被害総額ともに減少していることがわかった。被害者の約9割を女性が占め、犯人側がなりすます「役柄」も上司や病院長など広がっている。県警は、被害総額は約9千万円と依然として多額であることや、手口が多様化していることから、引き続き注意を呼びかけている。
 県警減らそう犯罪推進室によると、今年1〜6月のなりすまし詐欺の被害届の受理件数は39件。61件だった前年同期から22件(約36%)減った。被害に遭った件数も38件と16件減り、被害総額も約1700万円減の約9千万円だった。
 被害者は女性が87%と圧倒的に多く、40代の女性だけで被害全体の4分の1を占めた。
 県警がなりすまし詐欺の被害を認知し始めたのは03年。同年5月、福山市内の60歳代の女性が「お母さんごめんなさい。交通事故をして車の修理代がいる」と息子になりすました電話を受けたという。上半期を比べると、03年の相談件数は1件だけだったが、04年には234件に増え、今年上半期は225件だった。
 犯人側がなりすます「役柄」をみると、04年は警察、息子、金融業者、孫が大半を占めていた。今年上半期はこれらに加え、夫の上司や同僚、娘、病院長、弁護士などが登場している。「名目」も、これまでは交通事故が全体の半数以上を占めていたが、今年上半期は「痴漢・セクハラ」が225件中48件と最も多く、「医療過誤」や「教師の不祥事」なども出てきている。
 減らそう犯罪推進室は「数字でみると被害は減っているが、犯行の手口が次々に多様化しており、いざ電話がかかると、気が動転して振り込んでしまうようだ」と話し、「振り込む前に必ず周囲に相談するように」と呼びかけている。(8/18)

http://mytown.asahi.com/hiroshima/news02.asp?kiji=4379