2005年08月08日(月) 09時04分
PDA 市場に関する調査報告が食い違う理由(japan.internet.com)
2005年第2四半期の PDA 世界市場調査を、Gartner と IDC が発表した。Gartner によると、出荷台数は前年同期比で32%増えたという。ところが IDC によると、前年同期に比べて21%近く落ち込み、6四半期連続の減少になったという。
PDA という同じ分野を扱っているはずの統計にもかかわらず、結果が異なるという状況は、今に始まったことではなく、実際のところしばらく前から続いている。原因は何かというと、PDA あるいはハンドヘルド機の定義が違っているためだ。IDC の定義によれば、携帯電話機能を備える端末は PDA ではないが、Gartner の定義では PDA だ。Gartner による PDA 市場の定義の中に、「PDA は、データ通信が主で音声通信が副である限り、WAN 機能が音声通話に対応していてもかまわない」と書いてある。
Gartner は独自の定義に基づき、2005年第2四半期の PDA 世界出荷台数は前年同期比32%増の360万台と報告した。さらに同社は2005年通期の出荷台数について、第2四半期の出荷実績に基づき、過去最高だった2001年の1320万台を上回り、1500万台に達するとの予測を示した。
Gartner によると、2005年第2四半期の出荷台数における PDA トップベンダーは
ResearchInMotion (RIM) で、84万台を出荷し、出荷台数シェアは23%となった。RIM (
NASDAQ:RIMM ) の出荷台数は、前年同期比で65%近い伸びを見せた。2番手のベンダーは
Palm (
NASDAQ:PALM ) だが、出荷台数は前年同期比で30%近く減少して64万2000台となり、シェアは約18%だった。
同じく Gartner の調査によると、2005年第2四半期の出荷数が最も多かった PDA 搭載 OS は
Microsoft (
NASDAQ:MSFT ) 製 OS で、搭載出荷台数が前年同期比で64%増加し、46%近いシェアを獲得した。RIM 製 OS は、搭載出荷台数が前年同期比で65%増加し、23%のシェアだった。Palm 製 OS は、搭載出荷台数が前年同期比で41%減少し、シェアは前年同期の42%から大きく後退して19%となった。
一方、IDC の定義によるハンドヘルド機市場 (RIM 製端末は含まない) の調査報告では、Palm が出荷台数シェア36.5%を占めるトップベンダーとなった。Palm の2005年第2四半期の出荷台数は、前年同期に比べて31%減少した。この点は Gartner の調査結果と一致する。2番手のベンダーは、18%のシェアを占めた
Hewlett-Packard (
NYSE:HPQ ) だが、こちらも出荷台数が前年同期に比べて39%減少している。数字こそ異なるが、Gartner の調査結果でも Hewlett-Packard の出荷台数は減少していた。
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