2005年08月06日(土) 03時05分
自殺サイトで誘い殺害、36歳男逮捕…「3人」自供(読売新聞)
大阪府河内長野市の河原で今年2月、豊中市の無職長元美智子さん(当時25歳)の遺体が発見され、府警河内長野署の捜査本部は5日、長元さんとインターネットでメールのやり取りをしていた堺市鴨谷台、人材派遣会社契約社員、前上博容疑者(36)を殺人、死体遺棄容疑で逮捕した。
前上容疑者は「人が苦しむ顔を見たくて、口と鼻を押さえつけた。相手は誰でもよかった」と容疑を認め、「同じようにネットの自殺サイトで知り合った神戸市内の少年と大阪府内の大学生の男性の2人も殺し、山などに埋めるなどした」と新たに別の殺人も自供した。府警は、自殺サイトを利用した無差別連続殺人と判断、近く遺体の捜索に乗り出す。
調べでは、前上容疑者は2月19日夕、長元さんを自宅からレンタカーに乗せて河内長野市加賀田の山中に連れ出し、午後10時ごろ、車の中で長元さんの手足をひもで縛り、口と鼻を両手で押さえつけて窒息死させたうえ、近くの河原にスコップで穴を掘って遺体を埋めた疑い。長元さんの衣服やスコップは、付近の池やごみ箱に捨てたという。
前上容疑者は昨年12月、自殺サイトに接続してきた長元さんに「一緒に練炭自殺しませんか」とメールを送信。その後、約20回にわたり、メールで自殺予定場所の写真を送ったり、練炭の購入を依頼したりし、「志願者」を装っていた。
メールのやり取りは、身元が発覚しないよう複数のインターネットカフェから偽名で行い、長元さんには「受信記録は削除するように」と指示していた。
昨年10月以降、別の複数のサイトでも前上容疑者とみられる人物による書き込みが確認されており、府警は他にも殺害対象を探していたとみて、押収したパソコンを分析している。
前上容疑者は独身で両親と同居。これまでにも、中学生らの口を押さえつけて気絶させるなどして計3回、傷害容疑などで逮捕されていた。
(読売新聞) - 8月6日3時5分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050806-00000101-yom-soci