悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2005年08月06日(土) 10時16分

電子マネー 2大方式「エディ」と「スイカ」競争激化毎日新聞

拡大写真
サービス競争が本格化している電子マネー市場    電子マネーの2大方式「エディ」と「スイカ」が、普及に向けたサービス競争を本格化させている。両方式とも「繰り返し使えるプリペイドカード」という基本形に加え、携帯電話などと一体化して利便性向上を急ぎ、電子マネー市場の主導権を握りたい考えだ。
 電子マネーは両方式とも、プラスチックカード類に非接触型のIC(集積回路)チップを内蔵している。専用の読み取り機にかざせば、事前に入金した範囲内で買い物ができる。入金限度額は数万円以内で、残高を現金に戻せないなどの制約はあるものの、入会審査や年会費は不要。利用の際、クレジットカードのような署名や、デビットカード(キャッシュカードで買い物できるサービス)のような暗証番号入力がいらない手軽さも前面に打ち出している。両方式の総発行枚数は6月末現在で1800万枚を突破。国内クレジットカード発行枚数の7%相当にまで増えた。
 ■ケータイの力
 普及の原動力の一つが、NTTドコモが昨年から始めた「おサイフケータイ」。「キャッシュカードやクレジットカードだけで財布が膨らんでいるのに、また新しいカードを持つなんて」という不満に応えるため、携帯電話にエディを組み込み、カードなしで利用できるようにした。さらに携帯電話のインターネット機能を使って、銀行口座から直接入金できるサービスも開始。7月からはおサイフケータイの残高を、他のおサイフケータイに転送(送金)するサービスを始め、携帯電話間で電子マネーをやり取りできるようになった。スイカも来年1月、おサイフケータイを導入する予定だ。
 電子マネーを顧客囲い込みのために使う動きも広がっている。宮城県の食品スーパー「アサノ」は、自社カードにエディを搭載。買い物客が同店でエディを使った額に応じ、翌月の買い物代金を最大5%割り引くようにした。割引目当てに買いだめする客が増え、客単価を20%アップさせた。
 一方、スイカ側はJR東日本の乗車カードと一体化で発行枚数を一気に拡大する方針。乗車カードとしての利点をフルに生かすため、すでに相互利用しているJR西日本のIC乗車カード「イコカ」に加え、関東圏や関西圏の私鉄、地下鉄、バス会社とも順次、相互利用を始める。各社のカードをスイカ方式で電子マネー化する構想もある。
 ■厳しい収支
 だが、電子マネー運営会社の収支は厳しい。主な収益源は、利用店舗から決済代金に応じて受け取る手数料。しかしシステム投資などがかさみ、エディを運営するビットワレット(ソニーなどが出資)は01年のサービス開始以来、赤字続き。スイカを運営するJR東日本は黒字基調と説明するが「従来型定期券用よりスイカ用の自動改札機の方が、モーターのいらない分、維持費が安いことを考慮」しての計算だ。【宮島寛】
(毎日新聞) - 8月6日10時16分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050806-00000005-maip-bus_all