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2005年08月02日(火) 00時00分

相次ぐ痴漢装う振り込め詐欺 相談しにくさに着目? 東京新聞

 「ご主人(息子さん)が痴漢をしました」。痴漢事件の示談を装った手口の振り込め詐欺事件が、川崎市内でも相次いでいる。痴漢事件は他人に相談しづらいことに目をつけた手口とみられ、川崎署などが注意を呼びかけている。 (木村 留美)

 同署管内で今年に入ってから届け出のあった振り込め詐欺事件は十件で、被害額は計二千三百万円。うち痴漢事件を装ったものが半数の五件を占めていた。同市内全体では四月以降、各署が発表しているだけで五件にのぼる。

 これまで明らかになった痴漢事件を装う振り込め詐欺事件の場合は、大半が最初に警察官を名乗る人物が出て、その後弁護士役と電話を代わるか、弁護士役の携帯電話にかけ直させるパターン。警察官の所属は「川崎鉄道警察」や「鉄道公安事務所」といった実在しない所属も見受けられる。

 電車内での痴漢事件の場合、一般的には逮捕後、停車駅を管轄する警察署に速やかに身柄が移され、署内での取り調べへと進む。「事件に関して警察署からその日のうちに家庭に連絡がいくことは、未成年者など特殊な事情がない限り原則としてない。容疑者に弁護士がつくのも警察署に到着後で、まして示談を警察が提示することはあり得ない」と川崎署。「事故や借金といった他の手口と比べ、痴漢事件は人に話しづらく、動転させやすいのではないか」と分析している。

 被害に遭わないためにはどうすればよいか。同署は(1)まず本人に確認をとり、とれなければ名乗った名前や警察署が実在するかどうか確認してほしい(2)電話を切らせないよう話しかけ続けるケースも多いが、思い切って電話を一度切るように−と呼びかけている。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/kgw/20050802/lcl_____kgw_____004.shtml